「いつか自分のお店を持ちたい」
「これまでの経験や資格を活かして独立したい」
「子育てが落ち着いてきたので、自分で事業を始めたい」

大阪で起業を考えている女性の中には、このような思いを持ちながらも、

「何から始めればいいのか分からない」
「起業にはどのくらいお金が必要?」
「自己資金だけでは足りないけれど、融資は受けられる?」

といった不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

起業というと、会社設立や開業届などの「手続き」を最初にイメージしがちですが、それよりも先に考えておきたいのが、どのような事業を、誰に、どのように提供するのか。そして、そのためにいくら必要なのかということです。

今回は、大阪で女性が起業する場合に、どのような順番で準備を進めればよいのかを分かりやすく解説します。【監修:税理士 村田幸雄】

 


STEP1 まずは「どんな事業をするのか」を整理する

起業の第一歩は、事業内容を具体的にすることです。

例えば、

  • 美容サロンを開業する
  • 飲食店やカフェを始める
  • ネットショップを運営する
  • コンサルタントとして独立する
  • 資格や専門知識を活かしてサービスを提供する
  • 自宅で教室やスクールを始める

など、起業の形はさまざまです。

この段階で重要なのは、単に「○○をやりたい」で終わらせないことです。

誰に、どのような商品・サービスを、いくらで提供するのか

まで考えてみましょう。

例えば、「大阪市内で美容サロンを開きたい」という場合でも、

「30~40代の働く女性を対象に、仕事帰りにも利用できるサロンを開業する」

というところまで具体化すると、立地や営業時間、料金設定なども考えやすくなります。


STEP2 これまでの経験や強みを整理する

起業するときは、「何をしたいか」だけでなく、これまで何をしてきたかも重要です。

例えば、美容業界で長く勤務してきた方であれば、

  • 技術や資格
  • 接客経験
  • 店舗運営の経験
  • 既存顧客とのつながり
  • 業界内の人脈

などが強みになります。

飲食店であれば調理経験や店舗管理経験、Web関連であれば制作実績や取引先とのつながりなども事業を始めるうえで大きな財産です。

特に創業融資を利用する場合には、これまでの経験とこれから始める事業との関連性も大切なポイントになります。

自分では当たり前だと思っている経験が、創業計画を作るうえで大きな強みになることもあります。


STEP3 起業にいくら必要なのか計算する

事業内容が具体的になってきたら、次に考えたいのがお金です。

創業時に必要となる資金には、大きく分けて、

設備に必要なお金開業後の経営に必要なお金があります。

店舗を構える場合であれば、

  • 物件取得費
  • 内装工事費
  • 厨房設備・美容機器などの設備費
  • 家具・備品
  • パソコン・レジなど

が必要になるでしょう。

さらに開業した後も、

  • 家賃
  • 仕入代金
  • 人件費
  • 広告宣伝費
  • 水道光熱費
  • 通信費

などの支払いが続きます。

ここで注意したいのが、開業するためのお金だけを計算しないことです。

創業直後から計画どおりの売上が上がるとは限りません。

売上が安定するまで事業を続けられるよう、一定の運転資金を準備しておく必要があります。

起業に必要な資金については、第2回の「女性の起業にはいくら必要?大阪で開業するための資金計画」で詳しく解説します。


STEP4 自己資金だけで足りなければ資金調達を考える

必要な資金を計算すると、

「思っていたよりもお金が必要だった」

ということも珍しくありません。

例えば、大阪市内で小規模な美容サロンを開業するケースを考えてみましょう。

自己資金として200万円を準備していても、

  • 物件取得
  • 内装工事
  • 美容機器
  • 備品
  • 広告費
  • 開業後の運転資金

まで計算すると、500万円以上必要になることがあります。

この場合、自己資金だけで無理に開業するのではなく、創業融資などを利用して不足分を調達する方法もあります。

創業時の代表的な資金調達先の一つが、日本政策金融公庫です。

また、大阪で創業する場合には、国の制度だけでなく、大阪府や大阪市などが実施している創業支援策を利用できる場合もあります。

重要なのは、「借りられるだけ借りる」のではなく、事業に必要な金額を計算して資金調達することです。

融資や支援制度については、第3回で詳しく取り上げます。


STEP5 売上と経費を具体的に計算する

必要資金とあわせて考えておきたいのが、開業後の収支です。

例えばサロンであれば、

客単価 × 1日の来店人数 × 営業日数

という形で、ある程度売上を計算できます。

仮に、

客単価8,000円
1日4人
月25日営業

なら、月間売上は80万円です。

そこから、

  • 家賃
  • 材料費
  • 人件費
  • 広告費
  • 水道光熱費
  • その他の経費

を差し引いて、どれくらい利益が残るのかを考えます。

ここで大切なのは、「月100万円くらい売れたらいいな」という希望ではなく、実際にその売上を実現できる根拠があるかということです。

開業前からある程度数字に落とし込んでおくことで、必要な資金や適切な店舗規模も見えてきます。


STEP6 個人事業主か法人かを決める

起業するときには、

  • 個人事業主として開業する
  • 株式会社や合同会社を設立する

という選択肢があります。

「融資を受けるなら法人の方が有利なのでは?」と思われる方もいますが、必ずしも法人だから創業融資を受けやすいというわけではありません。

事業規模や取引先、従業員の有無、将来の事業展開、税金や社会保険などを考慮して選択します。

小規模でスタートするのであれば、まず個人事業主として開業し、事業が成長してから法人化する方法もあります。

「融資を受けるためだけに法人を設立する」のではなく、事業に合った形を選びましょう。


STEP7 創業計画書を作ってみる

ここまで整理できたら、創業計画書を作成してみましょう。

創業計画書には、

  • なぜ創業するのか
  • どのような経験があるのか
  • どのような商品・サービスを提供するのか
  • 誰を顧客にするのか
  • どのくらい売上が見込めるのか
  • どのくらい資金が必要なのか
  • 自己資金はいくらあるのか

などをまとめます。

創業融資を申し込むためだけに作る書類と考えるのではなく、自分自身の事業計画を整理するための資料として作ることが大切です。

実際に数字を書き出してみることで、

「設備にお金をかけすぎている」
「この売上では家賃が高すぎる」
「もう少し運転資金が必要」

といった問題に開業前に気付くこともできます。


大阪で女性が起業するケースを考えてみよう

例えば、大阪市内で美容業界に10年間勤務してきたAさんが、独立して小規模なサロンを開業するとします。

Aさんには技術と接客経験があり、勤務時代のお客様から独立後の利用について相談を受けることもありました。

一方で、店舗経営は初めてです。

この場合、

「経験があるから、とりあえず物件を借りる」

のではなく、

事業内容を整理する

必要資金を計算する

自己資金を確認する

売上計画を作る

不足資金の調達方法を考える

物件や設備を具体化する

という順番で進めることで、開業後の資金不足などのリスクを減らすことができます。

創業では、行動の早さも大切ですが、順番を間違えないことも重要です。


「女性だから」というより、自分の事業に合った計画を

「女性起業」という言葉から、

「女性なら利用できる特別な融資があるのでは?」

と考える方もいるかもしれません。

女性の創業を対象・支援する制度が設けられることはありますが、創業融資では性別だけで融資の可否が決まるわけではありません。

重要なのは、

  • 事業経験
  • 自己資金
  • 創業計画
  • 売上の見込み
  • 必要資金
  • 返済可能性

などを総合的に考えることです。

そのため、「女性だから有利・不利」と考えるより、自分の経験や強みを活かした実現可能な事業計画を作ることを意識しましょう。


まとめ|大阪で女性が起業するなら、まず事業とお金を整理しよう

大阪で女性が起業する場合、まず考えたいのは会社設立などの手続きではありません。

① どんな事業をするのか
② 自分にはどんな経験・強みがあるのか
③ いくら必要なのか
④ どうやって資金を準備するのか
⑤ 開業後に利益を出せるのか

という順番で考えることが大切です。

特に店舗を構える事業では、物件契約や設備購入を急ぐ前に、必要資金と資金調達方法を整理しておきましょう。

次回は、「女性の起業にはいくら必要?大阪で開業するための資金計画」として、設備資金・運転資金・自己資金など、創業時のお金について詳しく解説します。

 

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創業融資では、申込み直前になって準備を始めるのではなく、事業内容や必要資金を整理する段階から準備を進めることが大切です。

大阪での創業をお考えの方に、創業計画書の作成から資金計画、創業融資の申込みまで一貫してサポートいたします。

 

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