
こんにちは!大阪スタートアッププロです。
前編では、株式会社と合同会社の違いや、資本金、決算月など、会社設立前に決めておきたいことについて解説しました。
会社の基本事項が決まったら、いよいよ実際の会社設立手続きに進みます。
しかし、会社設立は法務局へ登記をすれば終わりではありません。設立後には税務関係の届出や社会保険の手続き、銀行口座の開設、会計体制の準備など、やらなければならないことが数多くあります。
さらに、創業融資を利用する場合には、事業をスタートさせるための資金調達も同時に進める必要があります。
今回は後編として、大阪で会社を設立する際の基本的な流れと、会社設立後にやるべきことについて解説します。【監修:税理士 村田幸雄】
会社設立の基本的な流れ
会社設立の具体的な手続きは、株式会社と合同会社で異なる部分がありますが、大まかな流れを理解しておくと準備を進めやすくなります。
① 会社の基本事項を決める
まず、商号、本店所在地、事業目的、資本金、役員、事業年度など、会社の基本事項を決定します。
前編で解説したとおり、これらの項目は会社設立後の経営にも関係するため、将来の事業計画まで考えて決めることが重要です。
② 定款を作成する
会社の基本的なルールを定めたものが「定款」です。
定款には商号や事業目的、本店所在地などの事項を記載します。
株式会社の場合には、作成した定款について公証人による認証が必要です。一方、合同会社の場合は定款の認証は必要ありません。
③ 資本金を払い込む
会社設立時に決めた資本金を払い込みます。
会社設立前はまだ法人名義の銀行口座がないため、設立時の手続きに沿った方法で払込みを行い、その事実を確認できる資料を準備します。
④ 法務局へ登記申請する
必要な書類がそろったら、本店所在地を管轄する法務局へ会社設立の登記申請を行います。
原則として、会社の設立日は法務局へ設立登記を申請した日となります。そのため、「この日を会社設立日にしたい」という希望がある場合には、事前にスケジュールを考えて準備しておくことが大切です。
会社設立後は税務関係の届出を行う
会社の登記が完了したら、税務署や都道府県、市町村などへ必要な届出を行います。
期限がある届出に注意する
法人設立届出書をはじめ、会社の状況に応じて青色申告の承認申請や給与に関する届出などが必要になります。
特に税務上の特例や選択に関係する届出には期限が定められているものがあります。
「最初の決算までに手続きをすればよい」と考えず、会社を設立したら早めに必要な届出を確認しましょう。
役員報酬は早めに検討する
会社を設立すると、社長自身へ給与として役員報酬を支給するケースが多くなります。
会社のお金と社長個人のお金を分ける
法人は社長個人とは別の存在です。そのため、会社の口座に入っているお金を社長が自由に生活費として使ってよいわけではありません。
社長自身の生活費については、原則として会社から役員報酬を受け取り、その中から支払う形になります。
役員報酬は法人税の計算にも関係し、税務上損金として認められるためのルールがあります。設立後に何となく金額を決めるのではなく、会社の利益予測や社長の生活費、社会保険料なども考えながら検討することが重要です。
社会保険や従業員関係の手続きを確認する
会社を設立した場合には、社会保険などについても確認が必要です。
また、従業員を雇用する場合には、労働保険や雇用保険、給与計算などの手続きも発生します。
採用する前に人件費全体を計算する
従業員を採用すると、毎月の給与だけでなく、会社が負担する社会保険料なども発生します。
創業直後から採用を予定している場合は、給与額だけで資金計画を立てるのではなく、会社負担分まで含めた人件費を計算しておきましょう。
法人用の銀行口座やクレジットカードを準備する
会社設立後は、法人名義の銀行口座を準備し、会社と個人のお金を明確に分けて管理することをおすすめします。
創業時からお金の流れを整理する
売上の入金、仕入代金、家賃、経費などを法人用口座にまとめることで、会社のお金の流れを把握しやすくなります。
法人用のクレジットカードなどを利用する場合も、個人利用と事業利用を混在させないことが大切です。
会計・経理の仕組みを最初から作る
創業直後は営業や集客、商品・サービスの提供などが優先され、経理を後回しにしてしまう方も少なくありません。
領収書を集めるだけでは経営管理にならない
会計の目的は、決算や税金の計算だけではありません。
毎月売上がいくらあり、どのくらい利益が出ているのか、現金がいくら残っているのかを確認することで、経営判断にも活用できます。
会社設立時から会計ソフトや経費精算の方法、請求書・領収書の管理方法などを決め、毎月数字を確認できる仕組みを作っておきましょう。
創業融資は会社設立後すぐに準備する
自己資金だけでは十分な設備資金や運転資金を確保できない場合には、創業融資を検討します。
お金がなくなってから申し込まない
創業融資で大切なのは、「資金が足りなくなってから考える」のではなく、事業開始前から必要な資金を計算しておくことです。
例えば、設備に300万円、開業時の仕入に100万円、当面の運転資金に300万円必要なのであれば、合計700万円をどのように準備するのかを事前に考えます。
自己資金だけでは不足する場合は、日本政策金融公庫などの創業融資を活用することも選択肢になります。
会社設立と創業融資を同時に相談するメリット
会社設立と創業融資を別々に進めると、会社を設立した後になって資本金や事業目的、資金計画などを「こうしておけばよかった」と感じることがあります。
設立前から事業全体を考える
会社設立前から専門家へ相談すれば、設立手続きだけでなく、資本金、役員報酬、税金、会計、創業融資などを一体として検討できます。
重要なのは「会社を作ること」ではなく、「会社を作った後に事業を軌道に乗せること」です。
特に創業融資を予定している場合は、会社設立と同時に創業計画や資金繰りについても考えておくことをおすすめします。
まとめ
大阪で会社を設立する場合、定款作成や登記だけでなく、設立後には税務関係の届出、社会保険、銀行口座、役員報酬、会計・経理など、さまざまな準備が必要になります。
さらに、創業時には設備投資や運転資金が必要になるため、会社設立と同時に資金調達について考えることも重要です。
会社設立をゴールにするのではなく、「設立した会社をどう成長させていくのか」という視点から、税金・会計・資金繰り・創業融資まで含めて準備していきましょう。
大阪スタートアッププロでは、創業したての方向けに、日本政策金融公庫をはじめとした創業融資はもちろんのこと、幅広くトータルサポートを承っており、融資についてのご相談からご提案までさせていただいております。気になる方は是非、お気軽にご連絡下さい。
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